女性特有のうつ病【月経前不快気分障害・産後・更年期うつ病】

女性特有のうつ病【月経前不快気分障害・産後・更年期うつ病】

女性特有のうつ病【月経前不快気分障害・産後・更年期うつ病】

現代病となった、うつ病患者数は増加し、誰でもなりうる病だと言う事は以前の記事にて書かせていただきました。

その中でも、女性は男性よりうつ病にかかりやすいという驚きの事実があります。

その理由は大きく分けて3つの大きなライフイベントがある事が要因だと思われます。

予防してても人間の性がもたらす大きなイベントにより、避けられない病と言うものが存在してしまいます。

女性のうつ病は男性の約1.6倍

女性は男性の約1.6倍うつ病にかかりやすく,女性の一生のなかでは,思春期,産褥期や更年期がうつ病を特に発症しやすい時期です。

女性と言う性がもたらす3つの大きなライフイベントです。

ライフサイクルの中でのストレスが一因

女性は男性よりも多いライフサイクルを経験します。

月経の初来、就職、結婚、出産、育児、中年期(更年期、初老期)、老年期・・・そのライフサイクルの中で、結婚、出産などで生活が一変したり、仕事と家事や育児・介護などとの両立など、女性ゆえに生じる様々なストレスが、うつ病の発症率を高めている原因と考えられます。

女性ライフイベント

女性ライフイベント

ライフサイクルの中でも「思春期」「成熟期」「更年期」「老年期」などの【ライフイベント】では、特に女性ホルモン周期の急激な変化により、発症しやすいという。

女性ホルモン(エストロゲン)の急激な変化によって、脳のバランスが崩れて、うつになりやすくなるのです。

エストロゲンが急に減る産褥期(出産直後)、エストロゲンの分泌が減少する更年期に、うつ病の発症率は上がります。

女性特有のうつ病三つ

以下が女性特有の代表的なうつ病です。

  • 月経前不快気分障害(PMDD)
  • 産後うつ
  • 更年期うつ

これらについて、詳しく説明します。

月経前不快気分障害(PMDD)

女性がよく怒る事を「生理中?」などとなじったり、「男の人は生理痛に耐えれないんだよ」など、生理が非常に辛いもと言う事です。

男性には子供を産む機能がないので生理はありません。その辛さはわかりません。

月経前不快気分症候群(PMDD)とは

月経前不快気分症候群

月経前不快気分症候群

月経の数日前から月経がはじまるまでの間に、下腹痛、便秘、吐気、乳房の痛み、のぼせ、イライラ、うつ気分になるなど、様々な症状が出る女性は多く見られます。

月経のある女性の50%~70%が、そういった症状を持っていると言われています。

思春期頃の女子に見られる腹痛などによる、体育の休みや保健室での授業を休む症状です。

PMSとPMDDの違い

月経前症候群(PMS)

少し辛いが日常生活を送れる程度のもの。
症状は、全体に軽症で、月経の始まりと同時に消えていくのが普通です。

月経前不快気分障害(PMDD)

月経のある女性の5%の女性に見られる、重い症状のもの。

PMDDは、PMSと同じような身体症状が現れますが、さらに日常生活さえもままならないほどの気分の悪化が現れます。

普段は全くうつ症状のない女性が、月経開始数日前から、抑うつ感や不安感などの精神症状が前面に出て、社会および家庭生活を送るうえで大きな障害となります。

時には、攻撃的、暴力的になったり、重度の抑うつ感から自殺関連行動をとることさえあります。

このような症状は、月経開始から数日後には消失し、全く普通の精神状態に戻ります。

PMDDの原因は、女性ホルモンなどの異常や、脳内神経伝達物質(セロトニン)の欠乏などとする説がありますが、まだはっきりとはわかっていません。

しかし、PMDDは病気ですので、PMDDが疑われるようであれば、早めに専門医に受診することをお勧めします。

産後うつ

女性の人生で最大のイベントではないでしょうか・・・生命を掛けて遺伝子の受け継ぎとなる自分の分身を誕生させる

体力も必要ですし、産んだら今度は育てていくと言う使命もあります。

初産であれば希望に満ちた日でもあり、育児と言う経験のない不安も襲う時でもあります。

その中で産後の母親の精神状態は大きくアップダウンがする事が増えるでしょう。

産後うつ・産後うつ病

産後うつ・産後うつ病

5人に1人以上が産後うつ病にかかる

女性は、出産後にうつ病にかかることがよくあります。産後うつ病と呼ばれるものです。

産後、女性の10~15%が産後うつ病に苦しんでいるというデータがあります。

出産後、女性の身体と環境は大きく変化をします。

記事

産後うつ病の症状

産後うつ病の症状は、一般的なうつの症状とかわりありません。
以下のような症状が続くようであれば、産後うつ病の可能性があります。

  • 眠れない
  • 食欲がない、吐き気がする
  • 頭痛がする、朝起きて気分がゆううつ
  • 疲れるやすい、気力がでない
  • 涙もろい
  • 自信が持てない
  • 子どもに愛情が持てない
  • いらいらする、不安になる
  • 神経質になる

うつ病といえばこころだけの病気と思われがちですが、頭痛や吐き気などの身体症状が出る事も多くあります。上記以外にも原因不明の体調不良が続くようことがあれば、うつ病を疑い、一度受診してみましょう。

うつ病と女性ホルモンの関係

身体の変化とは、女性ホルモンの変化です。

下のグラフのように、妊娠中は女性ホルモンの血中レベルは徐々に上がり、とても高くなっていますが、出産後、急激に低下し、妊娠前の元のレベルに戻ります。

妊娠中のホルモンバランス

妊娠中のホルモンバランス

このホルモンの急激な変化が、うつ病と大きく関係していると言われています。

環境の変化も大きく関係

また、環境が激変することも大きく関係しています。

生後間もない赤ちゃんは、昼夜関係なく泣き、母親となった女性は、まとまった睡眠時間をとることができません。

何もできない赤ちゃんのお世話で外出もままならず、孤独を感じる人も多いようです。
さらには、自由な時間がもてなくなったり、疲れているにも関わらず、たくさんの来客者が訪れ、いろいろな準備に追われたり…

母親なら当たり前と思うかもしれませんが、これは本当に過酷な日々なのです。

これらの理由から、産後うつ病になる女性が多いのです。

産後うつ病は、あまり知られていないため、うつ病だと気づかずに放置してしまうこともよくあります。しかし、症状がひどくなると、幼児虐待や、母子で心中などということにもなりかねません。

また、母親の精神状態は、赤ちゃんも大きく影響を受ける可能性がありますので、なるべく早く専門医のいる病院に行って適切な処置を受ける必要があるでしょう。

更年期うつ

閉経後に女性の体はホルモンバランスの変化によって変化する、そのホルモンバランスの変化が体調を大きく左右する。

気分の起伏が激しいなど色々あります。

更年期障害とは

一般的に、更年期とは、閉経をはさんだ前後4~5年間くらい、つまり45~55歳くらいまでの時期をいいます。

更年期には、女性ホルモンの分泌が急激に減少します。これが、全身の臓器や代謝系に影響を及ぼし、さまざまな更年期症状が起こります。

こうしたホルモンの影響によって、以下に示すような、身体的な症状から精神的な症状まで現れることがあります。これら更年期障害の症状が、うつ病の症状の一部である場合があります。

更年期障害の症状

身体的な症状

  • ほてり・のぼせ
  • ホットフラッシュ
  • 発汗
  • 手足のしびれ
  • 便秘
  • めまい
  • 肩こり・腰痛
  • 動悸
  • 胸やけ
  • 冷え
  • 頻尿

精神的な症状

  • 不眠
  • 憂うつ
  • イライラ
  • 集中力・記憶力の低下
  • 倦怠感
  • 不安
  • 意欲の低下

さまざまなライフイベントも影響

また、この時期には、子離れ、親の介護、夫の定年、肉親との死別などのライフイベントが多くあります。

家庭内での役割が大きく変化し、他にも、身体的機能や容貌も衰えるなど、不安定な心理状況なども発症の原因となります。

子どもの独立による「空の巣症候群」や、親の介護などからなる「介護うつ」なども、その一例です。

更年期障害かを見分ける

更年期障害かどうか、また更年期障害によるものだとしたらどの程度なのかは、「クッパーマンの更年期指数」「簡易更年期指数(SMI)」等でチェックすることができます。

更年期うつ病・更年期障害

更年期うつ病・更年期障害

更年期に起きるうつ病は気づきにくい

更年期障害の症状は、うつ病の症状と似ていますので、うつ病になっていても気づかず、見過ごされやすいのですが、心身の不調が長く続くときは、うつ病ではないかと疑ってみる事も必要です。

特に「強い憂鬱感」「何をしても楽しくない、興味がわかない」など抑うつ気分が2週間以上続く時は、更年期うつ病の疑いがあります。

女性更年期うつ病

女性更年期うつ病

また、PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)、産後うつ病の既往のある女性は、更年期うつになりやすいという報告もされていますので注意が必要です。

少しでも不安がある場合はなるべく早く専門医のいる医療機関で受診しましょう。

また、うつ病の治療では、家族や周囲のサポートがとても重要になります。
家族に、家事や親の介護などを分担してもらったり、周囲の人に話し相手になってもらったりして、ストレスを減らすように工夫をしましょう。

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